ハンコ文化と日本人・印鑑まめ知識

印鑑の材質・金属で作る印鑑

 金印といえば、福岡の国宝、「漢委奴国王」を思い浮かべる人もいるかもしれませんね。もちろん現在でも、金で印鑑を作りたいという人は大勢います。少数ながら、18金の印鑑を作成してくれるところもありますので、興味があったら探してみて下さいね。純金でできた印鑑は、印鑑としての実用性だけでなく、金そのものへの資産価値があります。ですが、実印用となると大きくなりがちですから、そうなると高い上にかなり重くなり、使いやすいとは言えないものになります。
 金で作れるのだとしたら、純銀製の印鑑もあるのか気になるところですよね。もちろん銀で作られた印鑑もちゃんと販売されています。ですがご存じのとおり、金に比べて純銀は柔らかく、色がくすみやすい、また耐久性にも劣るという欠点もあります。ですから、残念ながら、印材として純銀は向いていないことになります。とはいえ、もちろんシルバーで作りたいという需要はありますので、合金などで作られた印鑑が主流になっています。混ぜ物をした、アクセサリー用のシルバーと同じです。スターリングシルバーやコインシルバーくらいの純度ですと、印鑑としても使いやすいものになります。
 金・銀以外の金属で、印鑑として人気なのはチタンです。 チタン印材は、軽い上に丈夫で長持ち、さびにくいなど多くのメリットがあり、また金額的にもさほど高価ではありません。シルバーやゴールド、ブラックなど、色も豊富ですから、とにかく丈夫で使いやすい印鑑を求める場合には、人気のある印材になっています。